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マイクロ水力発電の導入事例と運用方法

今回は他県に実際に設置されている、マイクロ水力発電所の紹介させていただきます。

水力発電機から得られた電力の利用目的は様々で、売電以外での経済効果や価値もあります。

【導入事例1】

京都の嵐山・渡月橋の夜を飾っている照明の電力は、桂川を流れる水の力で生み出されています。現在の渡月橋は、1994年から2000年にかけて改修されましたが、景観への配慮から照明の設置が見送られました。その後、照明がないことで交通事故や防犯への不安が住民から寄せられました。
嵐山保勝会は、その声を受け、照明設備の申請を行っていました。
小水力発電のエネルギーを利用するということで照明の設置許可が得られています。

発電所名 嵐山保全保勝会水力発電所
河川・用水名 一級河川 桂川
発電出力 5.5kW
有効落差 1.74m
使用水量 0.55m3/s
水車型式 サイフォン式プロペラ水車
発電機 三相誘導発電機
発電開始年月 2005年12月8日

 

【導入事例2】

山梨県都留市の小水力発電設備、元気くん1号が稼働したのが2006年4月です。都留市は、1,000m級の山々に囲まれ、水に恵まれた地形です。この恵まれた水を使用して、日本で発電が普及する明治時代に家中川(かちゅうがわ)に発電会社が設立され町に電力を供給していました。

そのような歴史的背景を持つ都留市で、2001年頃から「水の力で、地域を盛り上げたい」という思いから市民がマイクロ水力発電による地域活性化に取り組んでいました。このような市民の動きを受けて、都留市は「都留市地域新エネルギービジョン」を策定する中で、水のまち都留のシンボルとして、環境学習や地域活性化のきっかけとなるようにと、「元気くん1号」を建設しました。

発電所名 元気くん1号
河川・用水名 家中川
発電出力 20kW
有効落差 2.0m
使用水量 2.0m3/s
水車型式 開放型下掛け水車
発電機 永久磁石式三相同期発電機
発電開始年月 2006年4月

 

【導入事例3】

河川には多くの砂防堰堤が設置されています。その砂防堰堤を利用した小水力発電の事例のひとつが、金山沢川水力発電所です。同発電所は、南アルプス市が建設した発電所です。山梨県の最西端にある南アルプス市は、北岳をはじめとする、間ノ岳、仙丈ヶ岳など3,000m級の高峰、名峰有する急峻な地域に位置していて、小水力のポテンシャルが高い地域です。

この発電システムでは、浸透水取水方式とえん堤穴あけ方式という取水方式を採用することで、既存の堰堤のみを使った取水方式を可能にしました。浸透取水方式とは、堰堤上流部の堆積物内に取水口を埋没させ、水を浸透させ取水する方式です。また、堰堤穴あけ方式とは、堰堤の下部に穴をあけ、そこから導水する方式です。特に浸透式方式により、砂沈室の設置を省くことができ、堤体への取り付けにより工事を最小限に抑え、施行における建設費等の削減をすることができるかどうかを検証した事例です。

同発電所は、有効落差42m、使用水量0.32m3/sにより、最大100kWです。発電された電力は、近隣の市の施設である南アルプス芦安山岳館、温泉ロッジ、白峰会館の3施設の電気を賄っています。余った電気は東京電力に売電しています。

最大出力 100kW
最大使用水量 0.32m3/s
有効落差 42.0m
水車 クロスフロー水車
発電機 三相誘導発電機
発電開始日 平成22年04月1日
使用用途 自家消費、余剰売電

3ヶ所の発電設備を紹介させていただきました、利用目的も出力も違いますが

安全の為や、地域活性化、山間部への電源ルートの確保など、売電目的以外の

導入事例もあり、土地土地によって問題解決のために小水力を利用しているケースが多いことが分かりました

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