おかげさまで創業48年

これからの蓄電池

蓄電池は本当に必要?という声をよく聞きます。

この声をよく聞くと言う事は、蓄電池を検討している方が多いと言う事だと思います。

つまり蓄電池の時代が来ていると言う事にも繋がります。

数年前は「蓄電池は必要ない」と言っていた方が、太陽光発電の電気代上昇に伴い「蓄電池は必要」と言っていました。

その理由は、「せっかくつけた太陽光なので、有効活用したい、また電気代の削減」とのこと。

この数年で蓄電池への価値観が変わってきています。

 

では、今後その蓄電池は消費者にとって、どう活用できるのか。

蓄電池の活用方法や性能について解説していきます。

 

蓄電池で自家消費率倍増

電気は「売る」から「貯めて使う」へ?

2019年には、太陽光発電による余剰電力の買取期間が終了する住宅が約56万件にのぼっており、2020年も約20万件の世帯が制度切れを迎えてきています。そのため、これからの世帯は電気を「売る」から「貯めて使う」という考え方に移っていくでしょう。その需要を取り込むと考えられているのが家庭用蓄電池です。

 

卒FIT対策

「家庭用蓄電池を導入する」自給自足を目指す

家庭用蓄電池を導入して自給自足を目指す方法です。

一番お勧めできる方法で、家庭用蓄電池はいくつかのメリットがあります。

 

自家消費ができる自給自足モード(固定価格買取期間終了後のモード)

太陽光発電で作った電気をまずは家庭で消費し、使い切れずに余った電気は蓄電池に充電します。太陽が沈んだ夕方ぐらいから蓄電池の電気を使っていきます。

電力会社から極力電気を買わない、自給自足モードになります。

 

電気代の高騰

電気代がどんどん値上がりし懸念されている状況

ウクライナ情勢などによる石炭や液化天然ガス(LNG)の輸入価格高騰の影響で電気代が値上げしています。電気代が上がるほど太陽光発電は自家消費に回したほうがお得になります。電気代が上がってきている項目は3つ。

 

再エネ賦課金

一般家庭で発電した電力は、電力会社が一定の価格で一定期間買い取ることを国が約束しています。買取価格の一部は電気料金に上乗せされる形で、再エネ賦課金として電気を利用するすべてのご家庭が支払わなければなりません。

 

燃料費の高騰

電気料金の一部には燃料調整費単価があり、発電燃料の輸入価格によって変動します。燃料費が下がれば電気料金も下がりますが、燃料の輸入単価は二年前から上昇しており、これからも高騰する見通しになっています。

 

原発の廃炉費用の負担

経済産業省は、すべての電気利用者に原発の廃炉費用を負担してもらう方針を固めています。廃炉が長期化すれば費用がかさみ、電気料金のさらなる上昇が見込まれます。

こうした理由から電力会社から購入する電力は、常に変動するリスク伴っているのです。

しかし自家消費型太陽光発電なら電力会社から購入する電気量を減らせれるため、光熱費の削減に直結します。

 

一定規模の蓄電容量を志向

現状、一般的に使用されている蓄電池は、鉛蓄電池・ニッケル水素電池・リチウムイオン電池・NAS電池などが挙げられ、蓄電池の寿命は使用する環境や状況、保守条件など様々な要因によって左右されてきます。

そのため、蓄電池の寿命を表す際には「サイクル回数」もしくは「使用期間」のいずれかが用いられているのです。

サイクル回数とは、充電から放電までを1サイクルとして、何回このサイクルが可能なのかで蓄電池の寿命を表します。

そしてここで押さえておきたいのが、1サイクルの定義なのです。1サイクルは極限まで放電して充電量が0%になった状態から、満タンの100%まで充電して、その電気を0%の状態になるまで放電し切ることを言います。

また、バックアップ用電源など特定条件下のみの放電となり、頻繁に充放電を繰り返さないものはサイクル回数ではなく、使用期間でその寿命が表されることが一般的なのです。

これら寿命を表す数値は蓄電池メーカーによって、その目安が設定されており、この数値はメーカーによる想定数値となるため、使用する環境や状況、保守条件など様々な要因によって左右されてきます。

したがって、蓄電池の寿命をメーカーの想定数値と同等、もしくはそれ以上とするためにはメーカーが指定する使用条件下での適切な運行が必要となってくることでしょう。

 

安全性と充放電無制限

リチウムイオンの中でもリン酸鉄は別格。

リチウムイオン電池などの二次電池には安全のため、保護素子や保護回路が備わっています。しかし、これらで安全が確保できるかを確認するため安全性試験を行うことは重要です。
安全性試験のひとつで、内部短絡のシミュレーション試験として、電池に釘を貫通させ、内部短絡を疑似的に発生させ、電池が発火、破裂しないことを確認する釘刺し試験が行われたりもしています。

【釘刺し試験装置(バッテリー安全認証センターに設置)】

セル用釘刺し試験装置(円筒型18650)

 

セル用釘刺し試験装置(ラミネート型)

 

 

【モジュール用釘刺し試験装置】

(水平方向釘刺し例)

 

天気予報や気象警報に連動

太陽光発電でつくった電気をAIで効率的に活用

クラウド上のAIが、日射量予報と各家庭の日々の電力使用状況から、翌日の太陽光発電システムの余剰電力量を予測。夜間に蓄電池を充電する際、満充電にせず、予測した余剰電力量分を空き容量として残しておくことで、翌日に太陽光発電システムが発電した電気の余剰分を、効率的に蓄えることが可能。

家庭用蓄電システムとHEMSの効果と活用

HEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)はスマートハウスを実現する核となる機器です。ご家庭内のエネルギー使用の制御をHEMSで行うので、節電や節約に貢献し、最適な電力使用が可能となります。

家庭用蓄電池とHEMSの連動によって得られるメリットは多くあり、たとえばHEMSモニターで蓄電システムの使用状況の確認や操作を行ったり、ネットワークとの接続によって外出先からスマートフォンなどで一部の家電の操作や蓄電池の状況確認・操作が可能です。

なにより、蓄電した電力を家庭内の最適な箇所に自動的に給電でき、蓄電システムの最適な利用によって節電と節約に大きく貢献します。

住宅向けだけではなく管理対象によりHEMS、BEMS、FEMS、CEMSという名前が付けられています。HEMS(ヘムス)は住宅向け、BEMS(ベムス)は商用ビル向け、FEMS(フェムス)は工場向け、CEMS(セムス)はこれらを含んだ地域全体向けとなっています。
それぞれ管理対象は違いますが、電力需要と電力供給のモニターとコントロールをするというシステムの基本は共通なのです。