おかげさまで創業48年

水力発電の種類と発電の仕組み

水力発電は水の力で発電するので、発電時にCo2(二酸化炭素)を排出しない発電方法です。

水力発電はどうやって発電するのか?

簡単に言うと「水の勢いで水車を回して発電する」のが水力発電です正確には、

  1. 高低差と水の位置エネルギーを利用して、
  2. 高いところから低いところへ水を落とす時の運動エネルギーで水車・タービンを回し、
  3. そこに直結している発電機で発電する

という仕組みです。

水が落下するエネルギーを使って電気を起こす水力発電。

そこで重要なポイントのひとつとなるのは、水面から水車までの「落差」です。

この落差をどのように作っているかで切り分けたのが、構造物による分類方法です。

〇ダム式

水力発電といえばダムのイメージが強いと思います

ダムを造り河川の流れを止め、そのダムの真下に発電所を設けることで落差を作り発電する方法です。

なお、ダムからまさに滝のように水が噴き出している映像を思い浮かべるかもしれませんが、実際に発電するための水はパイプの中を通って、ダムの下にある発電所の水車を回しています。噴き出す水は貯水量の調整や観光用などの放水なんですよ。
構造的には、ダムの水が減ると水面からの落差が変わってしまうので、エネルギーも小さくなってしまうという特徴があります。

水路式

河川に取水堰(しゅすいぜき)を設けて水を取り入れ、本来の川の流れよりもゆるい勾配の水路を通して水を導き、十分な落差が取れるところで元の川に戻して発電する方法です。構造的には、得られる落差が地形に沿ったものとなるので、水の持っている位置エネルギーが水量に影響されないという特徴があります。

運用方法での分類

水力発電の場合、どのように水の流れをコントロールするかという「運用」の方法や目的でも分類が決まります。

ダムや水路といった落差を得る仕組みと運用方法の組み合わせで、発電所の特徴が決まってきます。

流れ込み式

川の流れをせき止めることなく、そのまま発電に利用する方法です。

川の水量に左右され、発電量はほとんどコントロールできないことと、大きなエネルギーを取り出しにくいため、比較的小規模なものが多くなります。

そのぶん構造的には安価で、環境への負荷も小さく済みます。
川の流れは一日の中で一定しているため、電力需要のうちのベース部分をまかなうことに使われます。

後ほど説明するマイクロ水力発電は多くがこの「流れ込み式」に分類されます。

水力発電のメリット

水力発電では化石燃料を燃やす必要はないので、もちろん発電時に二酸化炭素などの温室効果ガスを排出することはありません。

非常にクリーンな発電方法です。

 

コストが安い

水はなんといってもタダ。また、設備の管理・維持にかかるコストも他の発電方法と比べると安価です。

エネルギー変換効率が高い

エネルギー変換効率とは、読んで字の如く、あるエネルギーを別のエネルギーに変える際の効率のことです。原子力発電や火力発電は、核分裂を起こしたり燃料を燃やしたりして得られる熱エネルギーで水を沸騰させ、それによってできる水蒸気の運動エネルギーでタービンを回して発電するという方法で、この際に発生した熱の中には廃熱となって発電にうまく使われないものもあります。それに対し、水力発電は、水の持つ位置エネルギー、運動エネルギーを最小限のロスで電気へ変えられるので、変換効率は80%と極めて優れています。太陽光等他の再生可能エネルギーと比べても高効率であることと、重量が重い水を使うため、エネルギーの密度が高いこともポイントです。

日本に向いている

日本の地形は、山が多く起伏に富んでいます。高低差を利用して発電する水力発電にはもってこいの地形です。

水力発電の中でもシステムの規模が小さなマイクロ水力発電は大規模な工事無しで、水路などに設置可能です。

弊社の小水力発電機は農業用水路向けに手軽に設置出来る小型タイプです。

ミライアクアの詳しい内容はこちらから!