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令和時代は蓄電池の後付けが主流に/過積載・増設

■過積載が常態化

10kW以上の太陽光発電を設置する際、太陽光パネルをパワーコンディショナの出力よりも大きくする「過積載」が一般的になってきています。
しかし認定取得後にパネルの価格が下がってから増設し、高い買取価格を保持したまま売電を行うのは、国民負担を増やすとして問題視され、2017年8月に制度改正が行われました。
改正の概要としては、「一定規模以上の増設を行う場合は、(増設分だけでなく)設備全体の買取価格を最新のFIT価格に変更する」というものです。
稼働後にパネルの価格が下がってから増設しても経済的効果がなくなり、今ではあまり行われないかと思います。
認定を取得する時点から過積載にしておくことは問題ないため、これからの太陽光発電を設置する際は過積載が一般的になっていると思われます。

 

■ピークカットがもったいない

過積載にすると、発電条件がよいとき(5月とか)はピークカットされ、いわば発電した電気が捨てられていました。
蓄電池の価格も下がってきており、ピークカット分の電力を蓄電池に貯め、夕方以降に放電を行えばいいのではないか、と検討され始めたのです。

 

■増設した蓄電池からの放電分を、高いFIT価格で売電することは認められない

安くなったパネルを増設して「増設・過積載」を行うと、不当に国民負担を増やす、と制度改正が行われましたが、これと同じ理由により事後に蓄電池を併設する場合、蓄電池に貯めた電力を高いFIT価格で売電を行うことは認められておりません。
しかしこれまで増設・蓄電池の扱いについての明確な周知はされていなかったため、発電事業者側からするとあいまいなところなのです。

■蓄電池に貯めた電気を夕方以降に放電するのは、系統の安定に役立つ

国民負担を増やすという意味では太陽光の増設や蓄電池での売電は不当と見られていますが、時間帯や天候によって不安定となる太陽光発電からの電力を平準化するのに役立ちます。とくに太陽光発電が増えたときに問題となるのが、「ダックカーブ」というわれる現象なのです。日中は太陽光が発電するため実質的な電力需要がとても少なくなります。夕方になると一気に太陽光からの電力がなくなり、実質的な電力需要が急激に増加します。実質電力需要のグラフが、日中はアヒルの腹で、夕方以降にアヒルの首のように急激な上昇線を描くことから「ダックカーブ」と呼ばれているのです。

 

■蓄電を増設したら買取単価が変わる?

ケース1:
蓄電池をPCSより太陽電池側に設置する場合で、区分計量ができない場合
→増設時点の買取価格に変更
区分計量ができない場合は、事業全体の買取価格が増設時点の最新の買取価格に変更されます。

 

ケース2:
蓄電池をPCSより太陽電池側に設置する場合で、区分計量ができる場合
→蓄電池から放電・逆量流する売電分を「FIT外」で売電する場合は、
蓄電池を経由しない売電分はこれまで通りの買取価格でFIT売電できます。
※FIT外の売電先は(現時点では)FIT売電部分と同一であることが必要です。

 

ケース3:
蓄電池をPCSより系統側に設置する場合
→買取価格に変更ありません。今回の改正の影響を受けません。
※このケースではピークカット分を蓄電することができない。

 

2017年の8月までは、買取価格を変えずに増設過積載ができ、40円や36円など高い買取単価で過積載にしている太陽光発電事業もあるかもしれませんが、蓄電池にピークカット分を充電しても、40円や36円のまま売る道は残念ながらないです。

 

■蓄電池を後付けする方法は太陽光発電システムの状況次第

太陽光発電において、家庭用蓄電池を購入し、設置するだけでは発電した電気を貯めることはできません。既に設置している太陽光発電システムの状況によって、家庭用蓄電池の導入方法は異なってきます。
太陽光発電システムには太陽光パネルで発電された電力を使用できる形に変換する「パワーコンディショナ」という製品が必要になります。
発電した電力をリアルタイムで消費する場合、パワーコンディショナは1台で問題ありませんが、家庭用蓄電池を太陽光発電システムに組み込む場合、蓄電池用にもう1台パワーコンディショナが必要になります。
すでに太陽光発電システムを導入している場合、既設のパワーコンディショナによって蓄電池を検討する必要がでてきます。
太陽光発電システムをこれから導入しようとしている場合は、将来の蓄電池の導入を見据えて、パワーコンディショナを選ぶ方が良いでしょう。

 

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■【蓄電池の後付け】すでに太陽光発電システムを導入済みの場合

すでに太陽光発電システムが導入されている場合の蓄電池導入パターンを以下の2つのパターンに分けてご説明します。

① 蓄電池と蓄電池専用のパワーコンディショナを導入する場合
② 蓄電池と両用(太陽光・蓄電池)のパワーコンディショナを導入する場合

後付け方法① 蓄電池+蓄電池用パワコンを後付け
最初にご紹介するのは、蓄電池と蓄電池専用のパワーコンディショナを導入する方法になります。この場合、太陽光発電システムに既設のパワーコンディショナはそのまま使用します。

既設のパワーコンディショナの経年劣化が少なく、まだ使用できる場合は通常この方法を選択したほうが良いでしょう。
この後付け方法の場合、あらゆるパワーコンディショナが選択肢に入るため、純粋に性能だけに着目して製品を選ぶことができるのです。

後付け方法② 蓄電池+両用(太陽光・蓄電池)パワコンを後付け
蓄電池に合わせてハイブリッドタイプのパワーコンディショナを購入し、既設のパワーコンディショナを交換する方法もあります。
パワーコンディショナが1台で済むため、省スペース化が可能なのです。
また、パワーコンディショナの買い替えタイミングは10年に1度と言われているため、このタイミングであればハイブリッドタイプへの買い替えがおすすめになります。

 

■【蓄電池の後付け】太陽光発電システム・蓄電池の段階的な導入予定の場合

これから太陽光発電システムの導入を検討している場合、蓄電池も購入するか迷っている方も多いと思います。
現在は固定買取価格の下落により、売電よりも自家消費していく方がお得になっています。そのまま売電だけを行うのであれば、蓄電池を増設する必要はありませんが、将来的に自家消費に切り替える可能性がある場合は、柔軟に対応できる製品の購入がおすすめです。
例えば、シャープやパナソニックの新型パワーコンディショナは、将来的な蓄電池の増設が想定されているシステムです。このような製品を最初の段階で導入しておくと、将来、住宅の状況に合わせて柔軟に蓄電池を導入できるというメリットがあります。

 

■蓄電池後付け可能!新型パワーコンディショナとは

どうせ太陽光発電を設置するのなら家庭用蓄電池も設置したい。しかし家庭用蓄電池を設置すると予算オーバーになってしまうそんなお悩みをお持ちではないですか。
新型パワーコンディショナであれば蓄電池の後付けを可能にする太陽光発電のパワーコンディショナなのです。

【シャープ】商品名:蓄電池連携型パワーコンディショナ

【パナソニック】商品名:パワーコンディショナR

 

■従来のパワーコンディショナは蓄電池の後付けができなかった

① 太陽光発電の導入を見送ると売電価格がどんどん下がる
「太陽光発電と蓄電池をセットで導入したいが、予算が足りない」という方の中には、「お金を貯めてから導入しよう」という方がいらっしゃいました。
太陽光発電は毎年固定買取価格が下がっており、早く購入した方がお得になりやすい商品なのです。
そのため、太陽光発電のことだけを考えれば、蓄電池はあとから設置するにしても、太陽光発電は先に導入することがお勧めなのです。

② 蓄電池後付けはパワーコンディショナの交換費用が発生する
しかし、太陽光発電を設置して、あとから蓄電池を導入する場合には、太陽光発電専用のパワーコンディショナからハイブリッドタイプに変更が必要となり、交換費用が発生するというデメリットがあります。

【いずれにしてもデメリットがあった】
つまり「太陽光発電と蓄電池をどちらも導入したいが、セットで買うには予算が足りない」という方にとっては、
太陽光の導入も先送り=売電価格が低下に繋がったり
太陽光だけ先に導入=パワコン交換費用が発生
と、いずれにしても何かしらのデメリットを引き受ける必要があったのです。

 

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■新型パワーコンディショナによって、太陽光発電を先に導入するデメリットはなくなった

新型パワーコンディショナによって、太陽光発電のみ先に導入するデメリットはなくなったのです。
前述したとおり、新型パワーコンディショナはパワーコンディショナの交換を必要とせずに蓄電池を増設することができる画期的な商品になりました。
これによって「パワーコンディショナの交換費用を気にせず、高い売電価格を確保しながら、無理なく太陽光発電のみを先に設置する」という、予算に制限のある方にとっては理想的な選択肢が生まれたのです。

【新型パワーコンディショナ蓄電池後付け以外の主な特徴】
蓄電池後付けができることが最大の特色といえる新型パワーコンディショナですが、純粋に太陽光発電のパワーコンディショナとしても優秀なのです。

① 電力変換効率が従来品より向上
【シャープ】
蓄電池連携型パワーコンディショナ:電力変換率96.5%

【パナソニック】
パワーコンディショナR:電力変換効率96.5%

② 各回路ごとの枚数をあわせる必要のないマルチストリング型
パワーコンディショナは集中型、マルチストリング型の2種類があります。
集中型は各回路ごとの枚数を揃える必要があり設計に制限がある一方、マルチストリング型は枚数を揃える必要がないのです。
両メーカーとも台形パネルやハーフパネルの取り扱いもあり複雑な設計になることも珍しくないため、マルチストリング型である点は大きなメリットになるのです。
【シャープ、パナソニック】
マルチストリング型

③ 新型パワーコンディショナのご検討の注意点
【シャープ、パナソニック共に】
・接続できる蓄電池は同一メーカー製のみ
・接続できるのは同一メーカー製の蓄電池だけ
・他メーカーの蓄電池を設置したいと考えている方は今のところ対応ができないのでご注意ください。
・両メーカーとも蓄電池設置時には「充放電コンバータ」の設置が必要
蓄電池と連携するためには充放電コンバータの導入が必要になります。
それでも従来型のパワーコンディショナと比べると、かなり割安です。

【シャープ蓄電池増設イメージ図】

 

【パナソニック蓄電池増設イメージ図】

 

■フレキシブル蓄電システムの蓄電池ユニットだけ増設はできるのか?

質問 オムロン製のフレキシブル蓄電システムの蓄電池ユニットだけの増設はできますか?

回答 蓄電池ユニットだけを増設することはできません。

蓄電用パワーコンディショナ、リモートコントローラ、特定負荷用分電盤も同様に、単体で増設することはできないのです。
2台設置する場合は、以下のシステム構成機器が必要です。

【フレキシブル蓄電システム KPAC-Bシリーズ、KPAC-Aシリーズ システム構成機器】

・蓄電パワーコンディショナ
・蓄電池ユニット
・蓄電システム用ゲートウェイまたはリモートコントローラ
・特定負荷用分電盤(オプション品)
システム構成機器の詳細は、こちらのご質問をご覧ください。

 

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■蓄電池+α情報!

2020年 蓄電池の状況発表されました
【システムメーカー別シェア:ブランドベース】

【パワコン・制御装置メーカー別シェア】

【リチウムイオン電池メーカー別シェア】

 

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